寸法の話③

こんにちは、工場です。

今日で8月も終わりですね。この猛暑ともこれでサヨナラしたいです…。

さてハンガー下がりでしたね。最近はBBハイトなる表記もありますが、こちらはタイヤによって数値が変わってしまいますし、正直好きではありません。やはり「ハンガー下がり」でしょう。

ではさっそくですが、ある選手の寸法表を見てみましょう。前回の選手とはうってかわりまして、ハンガー下がり以外の数字は、すべて一緒です。

DSC_3307 ごちゃごちゃしていますが…。

この選手のフレームは、もう10年近くこの画像以外にも何台も作っていますが、パイプの種類とハンガー下がり以外の数字はずっと同じです。

最小で45、最大で62です。一般的にはロードレーサーですと70前後が多いですね。ピストは60を基準として、そこから上げるか下げるかとする方が多いように感じます。

もちろん物理的に、上げれば上げるほど重心が高くなりますので、出足(こぎだし)が楽な分、不安定にもなります。逆に下げれば出足は重いですが、安定しているのでスピードに乗せやすいです。

よく選手は「出足が軽くて、最後の伸びも欲しい」と言います。はい、わかります。

ですが厳密に言いますと、この2つの両立はフレームだけではなかなか難しいです。(パーツの工夫次第ではまぁまぁ解消できます)

人魚姫に、足がほしかったら声を奪うよ、というイジワルな魔法使いのように、出足がほしかったら最終の伸びはキツイよ、または、最終の伸びがほしかったら出足は重いよ、ということになります。

ペダリングに自信がない方は、下げた方がいいかと思います。上がった重心では、不安定になり、ペダリングの勢いで車体をウィップさせてしまい推進力へのロスが大きいからです。

ちなみに自分で作った私の通勤車は、ロードレーサーですがハンガー55にしました。信号が多く、ストップ・ゴーが繰り返されるので出足重視です。

ですが、重心が上がったそのふわふわを少しでも解消するため、トレールは70近くとり、少しでも直進安定性を取りました。

既製車ですと、ハンガー下がりから選ぶということは難しいかと思いますが、フレームの性格を表現する「味付け」としてとても大きな部分なんです。

身体に合ったシート角、適正なトップチューブ長ができたら、自分の好みに合うハンガー下がりを探ってみましょう。

だから選手は1㎜単位でこだわるんですよね。

さて、次回はヘッド角(キャスター角)です。

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