嗚呼、青春のワンゲル。

こんにちは、工場です。

なんでしょう、この季節はずれの暑さは。おかげで少し朦朧とします。そんな中このような車両が持ち込まれまして、一瞬タイムスリップでもしたかと思いました。

DSC_2936 昔、城東輪業さんが販売していたものです。

その名も「ワンダーフォーゲル号」。この単語に昭和を感じるのは私だけでしょうか。

純情で清く正しい男女が集うような絵柄が勝手に浮かびます。私が関わっていないだけで、今でもボーイスカウトとかワンダーフォーゲル部とかは活動しているのでしょうが、なんか昭和な感じがします。

さてそのワンダーフォーゲル号は、1960年代から結構長い間販売されていたのですが、これは間違いなく古い方のものです。

DSC_2933 年代を見る時はエンドが大きな手がかりとなります。

うっすら見えるユーコーの刻印のエンド、古いですね~。

DSC_2935 そしてこのワンダーフォーゲルのデカール。

字体もかすれ具合も、昭和は遠くなりにけり、というノスタルジーな香りがします。

ご興味のある方は http://cyclotourist.web.fc2.com/special_86.html こちらにカタログを載せている方がいらっしゃいますので、どうぞ。

ちなみにキャッチコピーがなかなか衝撃的ですので、そこだけご紹介を。

DSC_2942 はい、1行目「アカ抜けがしている。」です。

すごい自信です。2行目の「あなたがごらんになつてお判りでしよう。」と。アカ抜けしていると感じられないアナタはセンスがないんです!という強気な姿勢が感じられます。

私も「異次元のスピード」とか「センスの集大成」とか言い切って、それが感じられないのはアナタが悪いということで片付けたいです。

こうしたカタログも昭和ですよね。今は禁止語句など表現方法にうるさい時代ですから。

4行目の「同じような車が沢山あるなかで、やはりどこかずば抜けているのです。」なんて言ったら先輩たちから怒られます。とても言ってみたいですけど(笑)。

そうして見るとこのクラウンも3行目にあるように「どこかアカ抜けしている」ような。

DSC_2940 ね?

お会いしたこともない職人が、隣で「ほら、すげえだろ?」というような声が聞こえそうなこうした車両が時々持ち込まれるので、この仕事はやめられないのです。

 

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