しっかり見てます!

こんにちは、工場です。

世の中偽装だ無資格検査だと、もう車は無傷なメーカーはあるの?と言いたくなる状況ですね。

確かに毎日ひたすら作っていますと、いい意味でも悪い意味でも感覚が麻痺してきます。

買う人にとってはかけがえのない1台でも、作り手にとっては大量にある中の1台。でもそこで単なる流れ作業になってしまうと、問題のメーカーにのようになってしまいます。

私は幸運なことに、ものすごいビビリです。これだけ作ってきてもまだまだ怖いです。そのお陰か、あれだけ激しい競輪の世界でも車体故障は1回もありません。

実は表に出ませんがまぁまぁな数の車体故障があり、本部より呼び出しを受けたり、免許剥奪になっているメーカーもありますので、自慢できることだと思っています。

さて、よく言われる「芯だし」は、いわゆるフレームの最終点検のようなものです。

ヘッドチューブを基準として全体を出すところもありますが、多くのところはBBを中心として見ます。ガンウェルもそのやり方です。

よく聞くけど具体的に何が「芯だし」なの?と思われる方は、以下ガンウェルの手順ですがご説明します。

まずBBの高さを基準として、シートチューブを見ます。

DSC_1898 はい、ぴったり合ってますね。

このジグのVの字のど真ん中にきていればいいのです。これでBBに対してシートチューブはまっすぐについています。

そんなの当たり前じゃないの?と思ったあなたは甘い!!ひどいメーカーですと、ここで1センチ以上の歪みがあります。

次にエンドの高さを合わせまして、エンドの平行をみます。

DSC_1899 はい、こちらもエンドの上の部分にジグがぴったり合ってます。

これも市販車ですと、高級フレームですら1ミリやそこらの狂いはざらです。ひどいのではチェーンステーの根元からもうずれています。

DSC_1901 そしてヘッドです。

画像は真ん中に合わせているのですが、ヘッドチューブは上下の歪みが走行に重大な影響を及ぼすので、必ず上下とも見ます。ちなみに競輪では、上下の差が紙1枚分でも「なんかフワフワする」と言われますので、塗装前の原管の時はダイヤルゲージを使って見ることもあります。

とても神経を使う箇所で、左右どちらかに曲がりづらいとか、手放しするとまっすぐ走らないとかの原因は、ほとんどこのあたりにあります。

DSC_1897 フォークもしっかり見ます。

このあと前後輪の車輪を実際に入れて、さらにチェックします。

クロモリフレームは、後からどれほどきれいに修正したとしても、最初に作った方に戻りたがります。だからこそ、取り返しがつかなくなる前の仮付けでの見極めや、火加減が本当に大切なんです。

人生は努力すれば何度でもやり直せますが、フレームは一発勝負です。

2件のコメント

  1. うーん素晴らしい、ほんとにいい仕事してらっしゃる。モノは違えど製造業に携わる者として芯だしという言葉には敏感に反応してしまいます。

    • こんにちは。
      コメントをありがとうございます。
      この仕事を始めた時、当時の工場長に「芯が出てないフレームは鉄クズと同じ」と言われ、徹底的に叩き込まれました。
      合理性と生産性からかけはなれた現場ですが、いまどきこんな世界があっても良いかなと思い頑張っています。
      今後もどうぞ宜しくお見守りください。

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